彼に、気付かれた。
気付いたと気付かれてしまった。
もう後戻りはきかない。
……しがみついて、爪をたてた。
4.ブレイク
彼の指に、内奥を探られた。 そして、別の感触のものが入ってきて、異物感に躊躇した。 引こうとした腰を逃さないように手が回された。 そのままどんどん侵入される。 無理矢理に押し広げられてゆく。 一体どこまで進むのと、彼の肩にしがみついて爪をたてた。 ようやく止まった。 彼が息を吐いた気配。 麻衣子は短く息をのんで声を押さえた。じわじわと、熱を伴う痛みが広がった。 彼が伺うように顔を覗き込んできた。 そんな彼の表情が歪む。 「佐藤……ようやくわかったわ。これが、答えね?」 彼の深いキスを受け入れながら、この彼の目を一生忘れないだろうと思った。
泣き笑いのような彼女の表情。 目を背けたくて唇を覆った。 そのまま深く絡めると、罪悪感が少しだけ緩む。 ゆっくりと体を動かすと、彼女が身を硬くするのが解った。それでもそのまま、シゲは体を動かす。 繋がった部分から駆け上る刺激にあらがえない自分に、快感より敗北感が勝った。
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